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中国ビジネス    [ビジネス]

私が先週(9月23日〜26日)所用で中国へ出張していた間に、
今問題の尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件に急展開があったことを知りました。
日本側に拘束されていた船長が24日に釈放されたのでした。 
この問題は一漁船が不法に漁をしたという小さな事件として処理されることはなく、
結果的に日中の政治、外交の問題にも及び極めて憂慮すべきこととして
各方面に大きな波紋が広がったのでした。 
更には、新聞、雑誌等によるとレアアース(希土類)の中国からの輸入に
影響が一層出るのではないかといいます。
レアアースの生産は、中国は世界で97%のシェアを持っているそうです。
レアアースについては今回の事件がきっかけということではなく、
以前から別の理由で輸出に制限が加えられていたようです。 
ところで、私の本業の墓石について関連して影響があるのかどうかに
ついてでありますが、実際には現地にいる間にこういうことがありました。
通常、墓石はコンテナ船に積まれて、毎週1回日曜日に厦門を出港し、
日本の主要港に向かいます。
当然、中国の港ではその前に海関(税関)の検査の手続きをしなくてはなりません。
一般的には金曜日に書類での通関手続が行われ、その後、土曜にかけて
コンテナ積みの作業があり日曜日に出港するというものです。
たまたま中国では、22日、23日、24日が中秋節の休日で、
若干普段とは異なったやり方が予想されていましたが、
それでも今回は始めから様子が変わっていて、
税関による輸出の審査が極めて厳密に行われ、コンテナ毎、
逐一書類と突き合わせしているというのです。 
どうもこれは石材だけではなく、他の輸出貨物も同じように行われている為、
石材まで中々順番がまわって来ず、いつ終了するかわからぬということで、
このままでは本船出港が大幅に遅れてしまうという塩梅でした。
ユーザーの多くは一日でも早く到着しなければ大変困るということもあり、
通関の進捗状況がとても気になっていました。 
ところが25日(土)の夕方近くに情報が入り、
税関の検査は通常に戻ったので出港は問題なくなったというのです。
結果は私達の貨物はほぼ予定通りに積まれて事なきを得たのでした。
帰国後、27日(月)には早速日本のテレビ局から電話で取材を受け、
石材の輸入で尖閣衝突による影響の有無を聞かれました。
同業者の中には影響が有ったという返事をしたところもあったようですが、
私の方は上述した通り、結果的に問題はなかったと回答致しました。

今回この様に墓石という必ずしも戦略的商品とは無関係の商品であっても
対日本という範疇で影響を受けてしまったと推定される事が
時々起きるのです。
これも中国という国柄を見せる一面と思うのです。
私の過去の経験では、中国ビジネスに、
ある時の政治的思惑が直接・間接に色々と影を落として来たという認識があり、
私はいつもそれを乗り越えてやって来た思いがあります。
そして、中国の取引き上手には感心する他ありません。



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