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中国人のビジネス感覚 (10) [ビジネス]

最近、大手企業の増資計画が新聞に書かれます。
資金を市場から調達するなどと聞こえが良いのですが、
他人からお金を集めるのですから、
生きたお金になるよう願いたいです。
景気上昇につなげてほしいと思います。



それまではビジネスを担当する中国人は国を代表して、
国の利益の為に全力で尽くしている姿と、
私の眼には映っていました。
ですから、迂闊にも新体制下の中国石材担当者達が
その延長にいると思っていたのでしたが、
この合弁の件を進めていく中に、周辺から改めて見えて来たのは
究極的にはともかく、彼等が進める事業の目的は国の為よりも
自分達の属する組織の為に変化して、それも他の組織とは
競争の関係にあったのでした。

更には、我社が始めた合弁石材工場を嚆矢として、
国営企業や地方の行政が関与する企業が華僑資本等と合弁で
新事業の石材加工工場を設立する動きが活発化していく中に、
当然のように各々が企業利益を優先追求する実態となっていったのでした。
石材業にあっては1986年以降に顕著になっています。

合弁工場の乱立は中国の外資優遇税制のもと勢いを加速させました。
それに中国の銀行が思い切った融資をしたので
いとも簡単に合弁工場が出来たのです。

こうなると、利益追求の直接の目的は明らかに出資者と工場経営者の
為の観が濃く、石の事を知らなくても、手持ちの資金がなくても、
経営の才覚があれば工場のオーナーになれたと言っても過言では
ありません。

中国加工の石材が低価格を武器に、日本の市場に進出していったのです。
一方で中国製品は安かろう、悪かろうという風評を立てられながらも、
工場はどんどん日本へ墓石を送り込んでいったのでした。

当然私は、中国石材専門商社として、日本の石材市場で中国製品を売捌くべく、
最大努力をして実績をあげておりましたが、
私としては、このままバラバラに取引をしていくと、
不毛な結果になってしまうのではないかと心配があり、
何とか安定させる必要があると考え、
1993年、当時取引をしていた数社の工場の社長を集め、
主旨を説明し、協力会を結成しようと呼びかけました。

各工場が勝手に自らの利益(売上)を確保出来さえすれば良いと
互いを出し抜いてでも商売しようとしている工場に、
協力会に参加させるという、
この試みは無謀に近いもので、同意は簡単にはとれないかもしれぬと
懸念していたのでしたが、案ずるより生むが易し、
思いの外、スムーズに理解が得られて合意に至ったのです。

これが、中国泉徳石材工業協力会(泉徳会)の
始まりです。
今日まで20年近くも続いている事は希有の事とさえ言われています。
(つづく。。。)


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