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亀の甲より年の功        2012-0803 [思索]

例.2 物事は理屈通りには行かないだろうと感じたこと。

我国墓石小売業界の再編成となるかと業界関係者が見守る中、
進められたある出来事のことです。
墓石市場の売れ行き動向が停滞し始め、飽和状態から供給過剰に傾きつつある時、既存勢力が夫々自らのシェアの拡大に向けて営業方針を打ち出すのは至極当然の行為ではあります。
既存勢力とは大まかに言うと大手墓石専門小売店、参入異業種の仏壇販売店、葬祭業者等でありますが、折から社会問題化していた葬式離れとか樹木葬とか散骨とか墓石代替の風調とか更には一般消費の落ち込み等があって、夫々打開策を取る必要がある時に、この中の或る大手企業が巨大量販組織と連携し葬儀業界と墓石業界に、過去に例を見ない或る種ヒエラルキーを打ち立てる策に打って出たのです。
営業能力を失いかけた地方の墓石小売店や需要が頭打ちとなりつつある全国の葬祭業者をネットワーク化して量販大手グループが有する社員と大量の顧客をからめて、墓石と葬儀の一大市場の囲い込みをするといった図でありました。
もし、この計画が思惑通りに進むとすれば、これまでの業界の様相は大きく変わってしまいます。そのヒエラルキーから外れた側にいる人達はやがては生業を失うことにもなりかねません。
ところが、私のひらめきによれば、この計画にはかなり無理があると思えました。
その理由の第一は墓石そのものの商品的側面から難しいと思ったのです。
つまり、墓石は只安ければ売れるものではないという点です。
第二は建墓情報が上流から下流へという一般的解釈で、この場合の上流があいまいで、このプロジェクトに参加した人達は自らの取れる情報は自らのために活かし、それ以外の情報にいくばくかを期待するという依頼性に偏ると思えた点です。
第三は葬儀や建墓に係わる従来からの慣習に対し、消費者受けの安値規格での割り込みは関連業界の反発を受ける可能性が大きい点です。
案の定、仏教業界のある権威筋から、法事関連費用を明示したことに関してクレームが提出されました。
第四にそもそもお悔やみの事業に新しい市場システムを大掛かりに作り上げるにしては当事者達は不慣れだったのかも知れません。
この様な見方に立って、取引先と話し合いながら、冷静な対応をするのが得策と考えて、慌てて何らかの対応策に走る必要はないと判断したのです。(つづく。。。)


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