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最近気になったこと    2012-09-27 [思索]

偶々、政権与党、野党第一党で夫々代表選出戦が行われています。
現政権党は党主継続となり、野党の方は5人の候補が一応論戦しています。
(26日、新総裁が決まりました。)
近いうちに解散、総選挙がとりざたされる中、政権交換も視野に、
正にこれが政治かという様子の政局がらみのこの時期、
私達の生活が今後どうなっていくのかを中々見通しが出来ません。
東日本大震災復興、原発はじめ経済、外交上の重要問題について、不安感が充満しています。
私達日本人は自虐的に「平和ぼけ」しているといいます。
地球全体のことはともかく私達のまわりは戦後70年間、
平和を保って来た中で緊張感のないままにやって来た状態で、
或る日突然、異常状態に遭遇するとどうして良いのかわからぬといった具合で、
適格な対応が出来ないと言われています。
その背景にある諸々の事情についてどう考えるかによって、行動に差が生じるのでしょう。
その時の判断と決断が重要でそれを誰が責任を持って行うのかであります。
これは普通の人では出来ることではありません。
ですから、なんとなく流れの中で決めてしまうか、先送りというやり方を取ってしまうのでしょう。
(つづく。。。)




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最近気になったこと    2012-09-25 [思索]

しばらくぶりに書きます。前回までのんびりムードで気楽に個人的な経験談でした。
実はその間もその後も時局は平穏ではありませんでした。
私はあまり込み入った事柄に首をつっこむのを避けてきました。
というのは、それが政治的、経済的、社会的、文化的、芸術的等々どんなジャンルに係ることであっても、
自分が評論家ぶって講釈をたれるにはこれらの問題について
造詣もなく意見らしい意見も出せないと知っているからであります。
とはいえ、友人知人との間では人並みに、俺はこう思う等の議論をすることはあります。
この場合ほとんど他に影響を与えない範囲ということがわかっているからなのです。
そのような次元で多少最近気になったことを書いてみようかと考えました。

その一、政治関連のこと
私がすぐに思い浮かべるのは今の政権にいる人達の動きについてであります。
3年前に実権を握った当初、私も密かに何かが変わると思い、大いに期待をしたものでした。
それまでの長い間、私は政権を変える必要性を思わぬまま自分の事業を守り、発展させる努力を続けて来ました。
ところが、3年と少し前からその頃の政権にいる人達の様子が
余りにも常軌を逸しているとしか思えない程の体たらくを眼にするにつれ、
これは駄目だ、誰かに代わってもらうしかないと私どころか万民にも映ったのでしょう。
結果は、圧勝で新政権が成立しました。
ところが、今では私の選択は明らかに誤っていたと、
誰彼となく言ってしまいたくなる程、期待は裏切られてしまいました。
一体誰がどの様に指示すればこうはならなかっただろうかと思ったりもしますが、
簡単なことではないのです。
処理すべき事、判断すべき事が余りにも複雑に多くの人々の生活に係ることで、
人間の幸不幸にも係ることで、どれを取っても正解を得るのは難しいことばかりです。
しかし、だからと言って何もしないで良いのではありません。
その思いをおそらく多くの人たちが持ち、誰かは、自分がやるという人もいるでしょう。
或はその誰かを応援して目的を果たそうとする人もいるでしょう。
今の人たちはその誰かを熱望しているうちに、またまた新たな動きが出て来ます。
すると現実に失望の余り、新しい誰かに眼が行き、
その誰かが現状を救ってくれるに違いないと思い始めます。
既存勢力の中からその誰かを見つけ出そうとしたり、新勢力の中にその誰かを見出そうとするわけです。
つまり、この国のリーダーシップを取れる誰かのことなのです。(つづく。。。)
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亀の甲より年の功        2012-0809 [思索]

例.4 品質検査は墓石販売の要(かなめ)

コストは年々上がり続けるのに、販売価格はコストを吸収できる市況にありません。
墓石の需要は良く言えば落ち着いたままです。
このような墓石市場ですから採算を考えると売り上げ増大のために中々思い切った手を打てません。
中国からの輸入墓石の品質は次第に悪化して来ています。
ユーザーのクレームの声は業界の至るところで聞こえます。
このままでは、墓石の不良品であふれてしまう恐れもあります。
このような事情をのりきるにはどうしたら良いのでしょう。
業界としても当然中国側と公式の交渉の場で、品質の向上を強く要請します。
中国側の価格のアップ要求を受け入れよと言うなら、良質の商品を提供することを約束してほしいとせまります。
私はこのやりとりで問題が解決するとは思えませんでした。
売手と買手の話し合いはすれ違いのままなのです。
この点については専門的に考察する必要がありますが、ここではこれ以上触れません。
墓石のようなニッチな市場とは別のもっと大きく大衆が係わる一般の消費者市場にあって安かろう悪かろうが通るわけがありません。
まして、高かろう悪かろうにおいておや、であります。
私は『安心石材店の会』という優秀石材店が集まる会の会長でもありますので、消費者に安心出来る商品を提供していくため、ブランド化を目指しています。
その為、もしもこのまま不良品の墓石を提供するとすれば、ブランドはおろか誰からも信頼されない販売業者の集団になり下がってしまうことを恐れます。
一体どうすれば現状を打破出来るのか。
じっと河清を待つのか、それとも自ら河に入ってよどみを取り除くべきか。
私の選択は手をこまぬくことなく、たとえその為に費用がかかっても
良品のみの提供に向かって積極的に動き出すことでした。
それは同時に作り手の中国工場の中に入り込んで共に生産の工程で品質改善策を工夫してみようということです。
とにかく早く結果を出したいものと動き出しました。
これは年の功を論じているレベルではないかもしれません。
が、何としても、今こそやるべしと強く思うのは、やはり年の功を発揮すべきかと思う次第です。 (おわり)


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亀の甲より年の功        2012-0804 [思索]

例.3 墓石需要の変化を感じる

私がこの業界に入ってからのおよそ40年間を見るだけでも墓石に対する消費動向に変化があります。
消費者のニーズが先にあるのか、供給側のニーズの掘り起こしの結果によるものか、
おそらくは両方の理由から或る傾向が作られていくのかもしれません。
今、どんなお墓に需要は集まっているのかは売り手の究極の営業テーマです。
売り手によって、そのテーマの対応の仕方に違いがあります。
お墓とはかくあるべきという伝統を守る立場や時流にあったデザインで行こうとか、
様々な考え方があるわけですが、
問題は需要の背景をどう読むかということと
墓石小売業としての商売に対する姿勢の間で、営業戦略がわかれます。
上述したいずれかの考え方であれ、お墓を建てるのは
墓石が1基建つということでは墓石小売店の仕事は影響を受けません。
この形を守り続けることが業界の使命と強く意識することは傾聴すべきものがあります。
そこに、近年この個々のお墓を建てるのとは別のやり方としての
納骨堂と呼ばれる集合のお墓を建てる流れが出ています。
納骨堂または供養塔の中には遺骨の壷が数十から数百の数が納められます。
この現実に直面した時、私達、石材商社は営業面で戸惑うことになります。
本来であれば、まとめて納められた遺骨壷はいつかは一つ一つの単位でお墓になるべきと想定されて来たもので、
いわば墓石需要を一挙に刈り取ってしまうという意味でもあるからであります。
建墓の世界でこの集合塔形式のお墓は今後どうなるのかを考える時、
頑なに従来のやり方のみにこだわり続けるのか、それともお墓の形の一つの力強いトレンドと読むか、判断を迫られる場面です。
私は後者の考え方に立って、その需要に対応することにしました。
現在はその予想通りに引き合いが多くあります。
金銭的事情、人間関係の多様化、供養の簡素化等などを考えますと、
必然性を持った流れであったと確信したのです。                                                  (つづく。。。0)
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亀の甲より年の功        2012-0803 [思索]

例.2 物事は理屈通りには行かないだろうと感じたこと。

我国墓石小売業界の再編成となるかと業界関係者が見守る中、
進められたある出来事のことです。
墓石市場の売れ行き動向が停滞し始め、飽和状態から供給過剰に傾きつつある時、既存勢力が夫々自らのシェアの拡大に向けて営業方針を打ち出すのは至極当然の行為ではあります。
既存勢力とは大まかに言うと大手墓石専門小売店、参入異業種の仏壇販売店、葬祭業者等でありますが、折から社会問題化していた葬式離れとか樹木葬とか散骨とか墓石代替の風調とか更には一般消費の落ち込み等があって、夫々打開策を取る必要がある時に、この中の或る大手企業が巨大量販組織と連携し葬儀業界と墓石業界に、過去に例を見ない或る種ヒエラルキーを打ち立てる策に打って出たのです。
営業能力を失いかけた地方の墓石小売店や需要が頭打ちとなりつつある全国の葬祭業者をネットワーク化して量販大手グループが有する社員と大量の顧客をからめて、墓石と葬儀の一大市場の囲い込みをするといった図でありました。
もし、この計画が思惑通りに進むとすれば、これまでの業界の様相は大きく変わってしまいます。そのヒエラルキーから外れた側にいる人達はやがては生業を失うことにもなりかねません。
ところが、私のひらめきによれば、この計画にはかなり無理があると思えました。
その理由の第一は墓石そのものの商品的側面から難しいと思ったのです。
つまり、墓石は只安ければ売れるものではないという点です。
第二は建墓情報が上流から下流へという一般的解釈で、この場合の上流があいまいで、このプロジェクトに参加した人達は自らの取れる情報は自らのために活かし、それ以外の情報にいくばくかを期待するという依頼性に偏ると思えた点です。
第三は葬儀や建墓に係わる従来からの慣習に対し、消費者受けの安値規格での割り込みは関連業界の反発を受ける可能性が大きい点です。
案の定、仏教業界のある権威筋から、法事関連費用を明示したことに関してクレームが提出されました。
第四にそもそもお悔やみの事業に新しい市場システムを大掛かりに作り上げるにしては当事者達は不慣れだったのかも知れません。
この様な見方に立って、取引先と話し合いながら、冷静な対応をするのが得策と考えて、慌てて何らかの対応策に走る必要はないと判断したのです。(つづく。。。)

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亀の甲より年の功        2012-0802 [思索]

例.1 石材商社不要の風調は本物ではなかった。

墓石業界で、中国材が圧倒的にシェアを占める中、数年前のことですが
いくばくかの石材店や仏壇店が中国工場から直接買付けの道を探りはじめました。
そのためそれまで我社から仕入れをしていた客先の中からも独自に中国詣でを行うようになったのです。
次第に我々の顧客は減っていきます。 このような時、我々の商売はこの先どうなるのだろうかと当然考えます。
そこでの判断として、これら小売店による直買いは成功しないことにきっと気がつくはずと考え、
石材商社のあるべき姿を追求してきました。

その判断の背景は
1) 個々の石材店が直接買付けする要件として最低限ロットをまとめる必要がある。
2) それに付帯する業務には人の問題を始め、貿易業務知識の習得や何よりも買付資金が必要となる。
3) 検品やクレームの問題を自ら対応しなくてはならない、このためには時間と金もかかる。そして必ずしも満足出来る結果となるとは限らない。
4) 墓石市場が悪化する中に独自での買付の余裕はなくなるだろう。それまでの儲けでロットをまとめるために不用・不急の材料を抱き合わせて買付けが出来たのがいつまでも続けられなくなるに違いない。
5) 根本問題として、中国側の生産体制の変化に遭遇することになり、次第に不都合な事態が起きて来れば、一時の石材商社離れから、回帰の方向に変わって来ることを予想した。

この問題は墓石事情の現状を見る限り予想した通りになって来ております。
石材商社の役割の重要性が益々高まったと思ってます。
なぜなら、単独で直接取引きをする形は需要バランスが売手市場になるに従い、取引の条件は売手の意向に沿う形になり極めて不利になる可能性があります。
偶々買手有利に取引が成立することがあったりして、いつまでも個別取引きを続けますと時代の流れを読み誤り、取り返しがつかない失敗をしてしまうかもしれません。
今、石材商社の果す役割とは買う側(日本)は勿論、売る側(中国)も利がある関係を生み出すことにあると思うのです。
私はこの状態を相互依存の関係であるとして、今も尚、信念を持って石材商社活動を進めているところです。


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師走雑感 9        2011-12-29 [思索]

今世紀に入ってからの中国石材業界の動きは、明らかに各企業が自らの利益追求を目的とした自由競争に懸命になっていったと言えます。そのきっかけは、先に触れた2001年に中国がWTOに加盟した後、以前は認められなかった貿易商社の設立が自由化され、いわゆるブローカー石材商社が乱立し、彼等がこぞって日本市場に対して色々な手段で営業活動をしかけて来たのでした。そのため、過剰供給の状態を作り上げることになり、乱売合戦となり、そのまま日本国内市場でも乱売が繰り返されるのでした。

 この様な時の買手としてのマインドが大切で、乱売乱買合戦に巻き込まれて、そのリスクヘッジのため、中国の生産工場を次々と変えていくやり方が平気で行われる中、我々と泉徳会との関係は本当にゆるぎのないものでした。目先の利益を追い求めるというやり方をしていると、現在直面している供給の不安の時代に希望通りの答えにならないのだと思うのです。

私は作り手である中国工場、売り手である小売店、そしてそれを結ぶ卸売商社は三位一体となって共通の利害関係の中で乗り切る必要性を強く感じます。

つまり、中国の人達の生活レベルが上がって給料もそれに伴って変動するという経済原理に立って、墓作りのコストをもう一度見直すことは間違いなく今後の安定供給に直結することと捉えるべきではないかという事です。しかも、先に述べたように墓石という商品の価格の認識を中国製だから安くあるべきという尺度でなく、物作りの正当なコストの標準という観点から考えることと、墓石(ぼせき)という商品のレベルから墓石(はかいし)に移行する時、単なる消費材や装飾品ということを離れた心の拠り所としての特別な価値観を発する存在として、「高い・安い」の経済性の基準ではない価値判断をしていくことで、満足や安心を感じることが出来るのではないかと思うのです。附言すれな、お墓は高ければ良いという意味ではなく、安くても高くてもそれを持つ人達が感じる生きる喜びとか安心感から、お墓があって良かったと思えることが大事なことではないかということであります。

 このように考えてくるとお墓がこれからも安定して中国から運ばれて来る方法は必ずあるのです。私はこれまでのやり方は間違っていないと信じています。

今、墓石業界で起きている諸々の問題が一般消費者に深く係わっているということを少しでも伝えられたかどうかわかりませんが、私としては消費者が、墓石店が抱える仕入れ問題につき、理解し得る手がかりとなってほしいとの気持ちでここまで書いて来ました。(おわり)


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師走雑感 8        2011-12-27 [思索]

1990年代の前半に立ち上げた石材同盟は、中国泉徳会と名付けられコアとなる工場の数8社が以来今日まで永らえてます。

具体的にこの会で何を目指したのかといいますと、一つは情報の共有、二つは加工技術の向上、三つは生産合理化対策(生産銘柄の調整)、四つはクレーム(の原因)の共同研究と対策、五つは操業の安定(受発注の集中)で、この会の運営の中で最も重要なことはメンバー工場同士の信頼関係とそして買手として我社と彼等との間の信頼関係の構築でした。先程ふれました様に、それまでは互いにライバル工場という関係の連中でしたから、各々が自分の弱みを見せるはずもありません。そして、買手と言いながらも果たして彼らが満足するような発注量を保てるのかという心配もありました。

 ともかく、私の呼びかけに応じてくれて同意をしてくれた以上、後づさりは出来ません。

この様な過去に全く例のない日中石材同盟を問題なく運営していくためのポイントは、この会の私の役割が何をおいても工場の安定操業の維持であり、その為には日本市場での販売力の如何にかかっていると認識することにありました。

一方、会の運営に対しては強権を発動することはしませんでした。彼等の自主運営に任せ、ただ日本の石材業界のニーズから外れぬよう心掛けました。会の集まりは毎月定期会議を行い、そこでは当初の目的に沿って主として技術上の問題を中心に改善策が話し合われましたが、予想した通り始めの段階では中々各工場の不利や失点に係わることに触れたがらない様子がありましたが、回を重ねる中に他社、自社問わず、発生した問題について積極的に論議し、互いが他山の石とすべく積極的に意見を出してくれました。私は年数回必要に応じて訪中しましたが、その折に臨時会議を招集してもらい、私は私が感じている日中石材業の現状認識について話しをすると同時に我社の経営方針などを伝えていきました。

私がいつも気にかけていたのは「会そのものが継続できるか。」「会の構成メンバーに信頼関係を構築できるのか」「会員工場の経営向上に繋げられるのか」「会員の姿を日本のユーザーにどの様にしたら伝えられるのか」でありました。

この思いの具体的な発露の仕方をまとめますと次のようでした。

会議の都度、業界動向について話をし、なおかつ、その時その時の対応策について話し合うことで彼等の関心は集まり、会に加盟している意義を感じてもらうといった事とか、会員同士が切磋琢磨する環境を作るために各々の失敗の原因につき正面から向かうことが有効でありました。そして、何よりも発注量を絶やさない為の営業努力を重ねながら、概ね順調にやってこれたのは、泉徳会の協力を背景にユーザーの信頼に繋がり、受注量の増大が可能になりました。やがてユーザーと作り手の関係が更に密接となるようにと考え、特別訪中団を組織するなどして、顔が見える間柄の実現を目指しました。

毎年1回、秋から冬にかけて「泉徳会コンクール参加」訪中旅行というイベントが確立して以来今年で12年間続いております。このコンクールの狙いは、会員工場が技を競い作った墓石製品を一堂に集め展示し、これをユーザーの訪中団が評価し、意見を出すという場であります。

これにより、工場はユーザーの欲しい物、又ユーザーはどのメーカーが希望を叶えてくれるのかを顔を見ながら分かり合える関係を作っていくこととなったのです。

ここで大事な点を一つ挙げますと、展示された沢山の墓石は参加したユーザーが気に入ったものはその場で売約されますが、売れ残りが生じても我社で全て引き取るという約束のもとに出品され、その通り実行して来たことです。このやり方は後でも述べるつもりですが、長年培って来た、対中国石材取引きの源流であろうと思ってます。(つづく。。。)


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師走雑感 7        2011-12-24 [思索]

中国との取引きに私はこれまで継続して40年間携わっています。私の人生の半分以上の年数、中国の人達と付き合って来たことになります。この中、5年程は当時勤務していた商社で中国石材担当者として、そしてその後の35年は自ら立ち上げた石材商社の事業経営者としての立場でやってきました。敢えてこう書くのは、40年間中国石材にどっぷりつかって来た人間が一体何を言いたいのかと多少興味を持って聞いてほしいと思うからです。

さて、今、目の前の売手市場をどう乗り切るか、私は率直に言って残念ながらこれまでのやり方、考え方を変えない限り、生き残れない人達(企業)も出ると思います。換言すれば、常に自己の利益を最優先して来たやり方、考え方を考え直すということです。買手市場にあっては通じた経営手法に麻痺したままでは駄目と言いたいのです。しかし、実は、買手市場の時にどう振舞ってきたのかということなのです。そのような時でも取引相手の立場を考えた行動が出来たかということです。


例えば、有利な価格条件を得るために掛け引きをことの外、強く行い、相手の喜ばない条件を押し付けて来なかったかということです。仮にその様にしてうまくやって来た人が状況の変化を目ざとく感じ取り、やり方をすぐに変えたとしても容易にうまくいかないと思います。おそらく想像した以上の厳しい条件を飲む他ないかもしれません。そうしながら時間を掛け、信頼関係を打ち立てていかねばならないのでしょう。

一方、そうではなかった人達こそが、こういう場面にも誠意を持って心の通じ合う話し合いが出来るのです。大分抽象的な言い回しに聞こえ、分かり辛いかも知れませんが、事業経営において、教科書通りきちっとしたやり方があって、その通りにやれば間違いはないという必勝法がないのですから、一応抽象的な言い回しとなってしまいました。


しかし、参考までにこの点において、私自身がどの様な考え方でやって来たかを辿ってみます。中国で墓石を作るという時代の流れは1980年代の中頃に現実化し、その後本格的となりました。それまでは、日本での加工、そして韓国での加工が並行して行われていたところに中国でとなったのは、中国の市場経済への移行に伴う諸々の制度の変化とインフラの整備が急速に進んだこと、我国の仕入コストの低減という究極のニーズが咬み合って、あっという間に中国製品が日本市場に流入することになりました。中国側も墓石の輸出で外貨を得、安い労賃を武器に、扱い量も増え、加工技術も向上していったのです。同時に工場の数も増え続けたのですが、この頃はまだまだ労働者も喜んで石材業に就いてましたので、買手市場であってもそれ程大きな問題もなく、生活を謳歌していたようです。

 

年代的には19902000年の10年位でしょうか。この頃は表面的には日中の石材業界は共にうまくいっていたと言えます。そして、この時期は日本でバブル崩壊後の経営に問題を抱える企業が石材業界に参入して来たりして、それでもどうやらうまく行ったのです。それは、簡単に言うと未経験の異業種であっても中国工場が完成品を提供してくれて、しかも日本で作るよりもはるかに安い価格で手にいれることが出来たのですから、後は販売力ある企業がどんどん力をつけて伸びられたのです。言ってみれば、買手の思い通りに品物が手に入るというわけです。仮に不良品が発見されれば直ちにクレーム補償を取り付けることが出来たのです。しかし、中国側から十分な供給をしている中で石材業界に少しづつ変化が起きていたのです。というのは、中国側が気づいて見れば、過当競争の中であまり儲かっていないではないかという事がわかって来て、その為、中には粗悪品を出してくる等の傾向も現れ、ある時期中国品は安かろう悪かろうと見られてしまったこともありました。その後、中国はWTOに加盟することになり、貿易の自由化が一挙に進む頃から様子は更に変わるのですが、その話は後にしてその前の10年の間私が何を考え、なにをしたかについて書きます。


中国工場の数は増え、各々競って墓石を製造し、日本向に売り込みを掛ける様子に、私は売買の増大に対応して、供給の安定に不安を感じたのです。あの安い価格は需要を掘り起こすのは当然で、お墓は高い物と決まっていた所に安く販売出来るのですから、売れないはずはありません。石材店は国産や韓国産の墓石販売から中国産墓石を積極的に販売するようになっていきました。やがて市場は混乱するかもしれないと予測したのです。その為、私は取引先工場のいくつかの経営者を呼んで同盟を結ぼうと提案したのです。それまでは、出資した工場に全面協力を求めるのは当然ですが、それ以外の工場とは取引関係はあっても工場同士はライバルでしたから、この提案は勇気の要ることでした。が、案ずるより産むがやすし、参加工場の同意が得られました。この時の同盟が20年後の問題の解決の鍵となったのです。(つづく。。。)


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師走雑感 6        2011-12-23 [思索]

さて、お墓の安定供給を図るにはどうすればよいのかという話に戻ります。

供給の問題は製造や物流という側面から考えることであり、墓石(ぼせき)という商品についての商談そのものであります。ここでは、他の品物の取引と同様に、価格、数量、品質、納期、支払い条件等々が売り手、買い手の双方の立場からやり取りされます。通常は売り手、買い手共に各々が有利となるように色々と交渉して行き、最終的に意見が一致して結論が出ます。時には商談決裂もあるのですが、この場合は往々にして取引相手を替えて商談のやり直しが行われます。現在の墓石事情は、先に述べたように相手を替えようにも代わりがありません。仮にあったとしても、すぐの相手とは成り得ず、急場には間に合いません。しかも、状況は、需要のバランスは崩れて来ており、いわゆる売り手市場を形成しています。一般的に見てこの様な場合、言いなりに要求を受けざるを得ないのでしょう。

では、翻って今ではなく、これまでのどこかの時点を取り出して見ますと、あの時は供給過剰で買い手(日本側)市場でした。この時こそ要求貫徹とばかり、全ての取引条件を有利に出来たのです。この状態が数年前まで続いていたのです。その為、ユーザーの中には状況の変化に気付かずに、相変わらず強気で要求を突きつけている人もおります。現実にはこれらの要求は通らなかったり、場合によっては取引も拒否されたりと明らかに今までとは違って来たことにようやく気付き始めています。この変化がいきなり目に見えないのは、とても専門的な話になってしまいますが、今世紀に入ってから中国に無数の中国商社(ブローカー)が墓石の輸出に携わっていて、彼らが商売優先主義から一応バイヤー(日本側)の要求を受けてしまい、後から問題が発生するケースがあるといったことで、市場のバランスが崩れたと実感するまでに若干タイムラグがあるのです。 

日頃買い手有利を振りかざし、好き勝手に振舞って来たとすると今直面している売り手市場にあっては、相手の言うがままになるか、供給が止まってしまうかという重大な局面に置かれてしまうのです。

ここまで書き進んで来て読み返して思うのは、一体私は誰に向けてこのブログを書いていたのか、あまりにも細い話が多く、消費者の関心を失っているのではないかと感じて、私としては最初から書き直して消費者目線に立ち戻るべきかと思ったりもしますが、結局このまま書き続けることにしました。少なく共、石材業界にいる人の幾人かが眼を止めて頂いて参考にしてもらうだけでも十分であると自分に言い聞かせているのです。ですからこの先は肝心のテーマに近づけてまとめていこうと思います。(つづく。。。)


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